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つるし雛とは?その意味と由来・何を飾る・どんな種類がある?

つるし雛 意味 由来

つるし雛とは?その意味と由来・何を飾る・どんな種類がある? | なるほど情報マガジン3月3日といえば、桃の節句、ひな祭りですね。

 

女の子の無事な成長と幸せを祈って飾られる雛飾りには、様々な形式があります。

 

今では「親王飾り」のみならず「七段飾り」が有名ですが、その1つに「つるし雛」というものがあるのをご存知でしょうか…。

 

つるし雛とは、その名の通り、綺麗な布で小さな人形を沢山作ってつるして飾るものです。

 

人形にはいろんな種類があり、それぞれに意味があります。

 

そこで・・・つるし雛の意味や由来、何を飾るのか、どんな種類があるのかというテーマで、詳しくご紹介します。

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つるし雛とは?その意味は?

つるし雛とは、正式には「雛のつるし飾り」と呼ばれています。

 

女の子が誕生して初節句を迎える際、その子の健やかな成長将来の良縁を祈願して飾られる雛飾りを意味します。

 

布で手作りした小さな人形を沢山つるして飾るものです。

 

人形の種類は沢山あり、それぞれが綺麗な布で作られています。

 

つるし雛の風習で有名なものは・・・

静岡県:「雛のつるし飾り」
福岡県:「さげもん」
山形県:「傘福」

などが挙げられます。

 

この中でも静岡県の稲取が発祥の地だといわれています。

 

つるし雛は、平成5年くらいに伊豆稲取の婦人会の手芸講座で「雛のつるし飾り」と正式に呼ばれるようになりましたが、「吊るす」という漢字は縁起が悪いという意味で使われていません。

 

現在でも雛祭りのシーズンには 観光スポットになっている所もあり、沢山飾られている様はなかなか見事なものです。

 

 

つるし雛の由来とは?

つるし雛発祥の由来は、江戸時代まで遡ります。

 

その頃にも今のような立派な7段飾りのお雛様があったのですが、庶民にはとても手が出るものではありませんでした。

 

しかし、娘や孫などの健やかな成長や幸せを祈る気持ちは誰しも同じです。

 

そこで、母親や祖母、叔母や近所の人が綺麗な布や糸を持ち寄り、ひと針ひと針願いを込めながら人形を手作りしたのです。

 

その風習が、いわゆる雛人形が庶民の手に届くようになってからも、すたれることなく続いているのです。

 

今では雛人形の代わりではなく、雛人形とは別物としての地位を確立しています。
 

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つるし雛には何を飾るの?

つるし雛には女の子が成長して行く過程で、衣食住に困ることがないように願いを込めて、動物や花、野菜、遊び道具などの細工物が飾られます。

 

それぞれの人形に意味があり、すべてを作るのが大変なので、特に強く願う物から作っていくこともあります。

 

以下にどのようなものがあるかを挙げてみます。

 

【雑貨・縁起物】
「いとまき」「這い子人形」「羽子板」「春駒」「紙風船」「風車」「よだれかけ」「草履」「太鼓」「だるま」「打ち出の小槌」「のしあわび」「お手玉」「おくるみ人形」「お多福」「枕」「鞠、手毬」「おかたごろ」「合わせの着物」「座布団」「三番叟」「三角、三角火打」「三色団子」「しあわせ巾着、巾着」「絵馬」「七宝鞠」「扇子、扇」

 

【動物】
「犬」「いのしし」「ねずみ、俵ねずみ」「兎」「梟」「猿」

 

【鳥】
「にわとり」「鳩」「鶴」「鶯」「雀」「燕」

 

【昆虫】
「ちょう」「蝉」

 

【植物】
「花」「梅」「松」「ふきのとう」「紫陽花」「朝顔」「桜」「菊」「菖蒲」「桃」「椿」

 

【魚介】
「はまぐり」「亀」「鯛、金目鯛」「金魚」「海老」

 

【果物・野菜】
「いちご」「人参」「ほうずき」「唐辛子」「かぼちゃ」「柿」「竹、竹の子」「蕪」「蓮根」「えんどう豆」

 

ざっと見ると、なんとなく想像のつくものから、そのものを知らないものまでありますね。

 

いくつか意味を挙げてみます。

 

「三番叟」とは?
伝統芸能の舞の姿で、五穀豊穣を祈願するという意味があります。

 

「おかたごろ」とは?
「おかた」は本来高貴な人を意味しますが、つるし雛の風習が残る稲取地区(静岡県)では、花嫁姿や晴れ着の装いの人を指します。

女の子が将来、良い家柄の人と結ばれますように祈る意味があります。

 

「三色団子」とは?
紅、白、緑の三色の団子です。

紅白は縁起のよさ、緑は蓬で味や香りに最も優れた薬草を表しています。

 

「三角、三角火打」とは?
昔の薬袋はすべて三角形でした。

この「三角」には「健康で病気に無縁でありますように」との願いが込められています。

また不運なことにならないように祈りが込められています。

 

「梟」とは?
「不苦労」「福朗」などとも書き、苦労をせず福に恵まれますようにという意味があります。

また、知恵に恵まれますようにという意味もあります。

 

「ほうずき」とは?
実や根が婦人病に効く薬草として使われ、女性や子どものお守りとされています。

さらに「ほうずき提灯」のように世の中を明るく照らせますようにという願いも込められています。

 

「しあわせ巾着、巾着」とは?
晴れ着を着てのお出かけに提げて行く巾着には、将来の夢や楽しかった思い出が詰まっています。

夢一杯で幸せに過ごせますようにという願いが込められています。

 

「唐辛子」とは?
女の子やお雛様に悪い虫が付きませんようにという願いによるものです。

 

「はまぐり」とは?
はまぐりだけでなく二枚貝は他の貝とは合致しないことから、娘が唯一の人と出会って幸せに暮らせますようにという願いが込められています。

 

「七宝鞠」とは?
七宝の形を表しています。

家庭の円満や財産が尽きないようにという意味があります。

 

その他、生き物のうち動物は長寿、多産、安産、健康、子孫繁栄などを表し、植物はその美しい姿になぞらえたり、薬効を表したりするものが多いです。

 

また、赤い布が使われているものには 「厄除け」の意味があります。

 

子どものおもちゃには、それを使って子どもが元気に遊べますようにとの思いが込められています。
 
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つるし雛の種類は?

つるし雛は飾り方によって以下の種類があります。

 

【つるすタイプ】
天井などから吊るして、下から見上げるようにして楽しみます。

沢山飾ると非常に豪華です。

 

【台付きタイプ】
持ち運びが可能な台座につるして飾りつけます。

玄関に置いたり、お雛様のまわりに置いたり、赤ちゃんの枕元に置いたりできます。

 

【床置きタイプ】
天井などからつるせない場合、床に置いた衣桁のような枠につるして飾ります。

台付きタイプのように移動させず、据え置きタイプです。

薄い色の壁の前に置くと見栄えがします。

 

【ちびっ子タイプ】
コンパクトで、飾る場所があまりとれない場合に重宝します。

赤ちゃん用のベッドメリーのようなものをイメージしていただければと思います。

赤ちゃんが触ったり、クルクル回したりして遊べるように飾ることもあります。

綺麗な色がチラチラする上に触ることもできるので赤ちゃんが喜びます。

 

 

親や周りの大人が、女の子の幸せを願って心を込めて作り上げるつるし雛は、1つ1つは小さくても数が揃えば 豪華で目を引くものとなります。

 

つるし雛が作られるようになった時代とは価値観が変わり、女の子の幸せも多様化していますが、健康でお金に困らず、周囲の人と円満に過ごしてほしいという親の願いは変わらないものと思われます。

 

インターネットで調べれば、つるし雛を作成するためのキットが販売されています。

 

沢山作るのは大変でもいくつか取り寄せて作ってみてはいかがでしょうか。

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