牡蠣の生食用と加熱用の違い!食中毒を起こしやすいのはなぜ?
牡蠣。
海のミルクとも呼ばれ、濃厚な味わいと高い栄養価が嬉しいただ、牡蠣を食べたら腹痛や下痢、嘔吐を起こしてしまった、という苦い経験を持つ人もいるのではないでしょうか?
生食も美味しい食材ですが、やはり細菌やウイルスには注意が必要ですね。
実は、生食できるかどうかは、 鮮度で判断されるわけではなく、加熱用とはっきり区別されています。
今回は、そんな牡蠣の生食用と加熱用の違いをご紹介します。
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牡蠣の生食用の特徴とは?
生食用の牡蠣というのは、 新鮮だからというわけではありません。
実は、生食できるかどうかは、牡蠣の獲れる海域によって指定されているのです。
この海域は保健所が指定した場所に限られ、それ以外は加熱用として出荷されています。
細菌や ウイルスが川から海に流れ込むため、基本的にはそこから離れた沖合いで獲れたものが生食用として出荷されます。
その海域は、水温の変化や常に行われている「細菌検査」の結果によって変わってきます。
また、販売できる時期にも厳しい規定があるのです。
したがって、加熱用の牡蠣と比べると値段も高いものが多くなってしまいます。
また、水揚げされた後も減菌洗浄を行ったり、殺菌処理済みの海水と一緒にパックに詰めて出荷しなければなりません。
牡蠣の加熱用の特徴とは?
加熱用の牡蠣というのは、生食できるものと比較して、 沿岸で獲れたものや 河口付近で獲れたもののことをいいます。
加熱用の牡蠣がとれるエリアというのは、プランクトンが多く、山や河川からの栄養を吸収しているので、栄養価が高い牡蠣であることが特徴です。
また、栄養をたくさん吸収できるので、生食用と比較して、大粒のものが多いのも特徴といえます。
一方で、山や河川から近いということは、沖合と比べると細菌やウイルスが多く含まれる傾向にあるので、加熱指定で販売されます。
食べる時の注意事項として、牡蠣の中心温度が90℃以上になってから 90秒以上加熱が必要と、保健所が定めています。
こちらの牡蠣も細菌検査は行われ、規定時間加熱すれば、牡蠣に含まれる細菌などを死滅させられるという基準をクリアしてから出荷されています。
牡蠣で食中毒を起こしやすいのはなぜ?
牡蠣をはじめとする 二枚貝(あさりやシジミ、ほたて)は、ノロウイルスという胃腸炎を起こす細菌を保菌していることがあります。
ただ、ノロウイルスは加熱すれば死滅するので、しっかりと加熱してから食べれば問題はないのです。
あさりやシジミと比べると、牡蠣は生で食べる機会が多いので食中毒になりやすいといえます。
ホタテは生で食べる機会がありますが、刺身にする時にはウイルスが生息する 内臓は外して、貝柱しか食べないので牡蠣に比べると食中毒にかかりにくいのです。
牡蠣などの二枚貝がノロウィルスを保菌してしまう理由は、下水や生活排水が海に流れ、それを吸収してしまうことが原因となっています。
なので、特に生活排水などの影響を受けやすい海域で獲れた牡蠣は、加熱しなければ食べられないというルールになっています。
濃厚で人気のある貝ですが、生で食べたい時は多少高くても生食専用のものを購入しましょう。
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