うなぎの蒲焼の作り方!関東と関西の違い!団扇であおぐ理由は?
うなぎを食べていたといわれています。
研究によると、日本人は新石器時代から今では、夏バテ防止や疲労回復のイメージが強い魚で、土用の丑の日ともなれば、多くの人がうなぎの蒲焼を食べますよね。
ただし、 関東と 関西ではその調理法に違いがあるといわれ、名古屋のひつまぶしなどは、どちらに近い調理法なのか気になったりしますね。
また、焼いている時に団扇であおぐ理由を知らない方も多いかもしれませんね。
そこで、今回はうなぎの蒲焼の作り方について、様々な視点でご紹介します。
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うなぎの蒲焼の作り方・関東風と関西風の違いは?
関東と関西では、うなぎの蒲焼の 作り方にいくつかの違いがあります。
関東では、うなぎを「背開き」にして白焼きにした後、蒸して再び焼きます。
そのため、ふわっと柔らかい食感に仕上がるのが特徴です。
一方、関西では、うなぎを 腹から開きますが、蒸すことはせずそのまま焼いていきます。
そうすることで脂が乗ってパリッとした香ばしさが出るのが特徴です。
では、どうしてこのような違いができたのでしょうか。
まず、関東の背開きですが、これは 「武士の切腹」に繋がるということで、あえて背開きにしたという話が有名です。
また、うなぎを蒸すか蒸さないかについては、うなぎが捕れる場所に理由があったようです。
江戸湾があった関東平野の川は広く流れが緩やかだったため、うなぎが 泥臭かったようです。
そのため、蒸す工程を入れることで、うなぎの泥臭さを抜いたともいわれています。
一方の関西のうなぎは、周りが海や山に近く、水が濁らないために泥臭くなかったようです。
ただし、現在のうなぎはどちらも泥臭いことは少ないようで、焼き方の工程として昔ながらの手法が残ったのだと考えられています。
また、関東平野の川の流れは緩やかで、生息するうなぎの脂の乗りも良かったとされています。
そのため、蒸すことで余分な脂を落とし、うま味とのバランスをとったようです。
一方の関西では、比較的急な流れの川で育ったうなぎが多かったようで、脂の乗りがやや少なく、蒸す工程は必要なかったようです。
関東風では、背開きにして串を打つことで脂が乗っているお腹の部分が中心にくるため、蒸すことで余計な脂が落ち易くなり、さっぱりと食べられるようになりました。
ですから、うなぎのこってりした脂を楽しみたい方には 関西の焼き方が合うようです。
うなぎの蒲焼の作り方・名古屋や浜松はどっちに近い?
一説によると、関東風と関西風の境目は 静岡県の新居あたりにあるそうです。
実際、ここでは両方の焼き方のうなぎが食べられるという話です。
また、浜松でも「関東風」「関西風」の二つの作り方の店が混在しているようです。
しかし、名古屋になると少し違いがあるようです。
名古屋の人々は、 「名古屋風(中京風)」と呼んでおり、関西風という言い方は用いないようです。
この名古屋風のうなぎの蒲焼は、腹開きや蒸しのないのは関西と同じですが、たれは独自のもののようで、砂糖が多めに使われて、煎り酒と砂糖をともに多く使う関西風とは違いがあります。
焼き方やたれにしても、うなぎの蒲焼の作り方は全国的に見るともっと違いがありそうですね。
うなぎの蒲焼の作り方・団扇であおぐのは何のため?
うなぎの血には 少しの毒が入っていて、また臭みがあるために火をしっかりと通すことが重要となります。
そのためには全体に均一に火を入れる必要があり、そこで団扇が活躍するのです。
団扇であおぐことで、火や熱をうなぎ全体に散らすことができます。
それによって、火が入りやすい中央部分だけが焦げたりすることなく、全体的にふっくらとして均一な焼き上がりに仕上がります。
団扇であおぐことでたれのいい匂いを散らし、お客さんを引き寄せているのではありません。
今年も夏の土用は多くのお店が賑わいを見せるでしょうが、日本うなぎが絶熱危惧種に指定されたことはとても残念です。
上手に保護しつつ、美味しいうなぎの蒲焼をいただきたいですね。
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