メーデーの意味と由来!労働者の祭典!なぜ日本は祝日ではない?
「メーデー」という言葉を聞きますよね。
毎年5月1日になると、世界各地では様々な集会が実施され、「働く人の祭典」としてメディアで取り上げられます。
日本では祝日ではないため、それほど注目が集まることはありませんが、この日は一体どういう日で、何が行われている日かご存じでしょうか。
知っているようで、あまり知らないという人も多いと思います。
そこで、今回はメーデーの意味や由来についてご紹介します。
Sponsored Link
コンテンツ
メーデーの意味とは?
メーデー(May Day、直訳すれば「5月の日」)は、世界各地で毎年5月1日に行われる 労働者の祭典を意味します。
また、ヨーロッパでは夏の訪れを祝う日にもなっているようです。
しかし、どちらかというと、労働者が統一して権利要求と国際連帯の活動を行う日のイメージの方が強いですね。
そのため、「労働(者)の日」(Labour Day)ともいいますが、いくつかの国ではその国独自の「労働者の日」を定めているため、「International Labour Day」 といった意味合いが正しいようです。
メーデーの由来とは?
「メーデー」の発祥国は アメリカです。
1886年5月1日に、合衆国カナダ職能労働組合連盟(後のアメリカ労働総同盟 AFL)が、シカゴを中心に「8時間労働制要求のストライキ」を行ったことに由来します。
当時は、1日12時間から14時間労働が当たり前だったのですが、それを、「第1の8時間は仕事のために、第2の8時間は休息のために、そして残りの8時間は、自分達の好きなことのために」を目標に行われました。
そして、1888年にAFLは、引き続き8時間労働制要求のため、1890年5月1日に ゼネラル・ストライキを行うことを決定しました。
しかし、1886年の統一スト後に、「ヘイマーケットの虐殺」といわれる弾圧を受けたため、AFLのゴンパース会長は、1889年の創立大会で、AFLのゼネスト実施に合わせて労働者の国際的連帯としてデモを行うことを要請しました。
これが決議され、1890年の5月1日に、アメリカやヨーロッパ各国などで 「第1回国際メーデー」が実行されたのです。
これ以降、各国で労働者の権利を主張する運動として、また、国民が団結と連帯の力を示す日として発展してきたのです。
日本ではなぜ祝日(休日)ではないの?
メーデーは国際連合などで定められた 「国際デー」として広がりを見せました。
現在では、世界の80ヶ国以上でメーデーが祝日とされています。
祝日としていない主な国は、OECD加盟国では、イギリスをはじめスイス、オランダ、デンマーク、そして 日本や韓国です。
ASEAN加盟国ではインドネシアやブルネイ、その他モンゴルやインドなども平日扱いとなっています。
残念ながら日本は休日ではありませんが、以前は、1984年に労働界からの要請があり、祝日化を図る動きもあったようです。
当時、昭和時代の天皇誕生日(現・昭和の日)は4月29日でしたよね。
そこに1973年から始まった「祝日が日曜日の場合は、その翌日を振替休日とする」法律と、1980年代から始まった週休二日制を合わせて、ゴールデンウィークの期間を長くする動きもありました。
4月30日から5月2日まではどうしても平日が入りますので、5月1日を祝日として、祝日と祝日の間を 「国民の休日」として連続させることで、旅行などによる経済効果を求めようという案が出たのです。
ところが、昭和天皇が1989年に崩御し、明仁親王が新天皇として即位されたことに伴い、天皇誕生日が4月29日から12月23日に移動することになりました。
それでも、4月29日を「みどりの日」として祝日に残しましたが、ちょうどその頃から平成不況に突入したため、労働時間を短縮する動きが見直されるようになりました。
また、日本には 「勤労感謝の日」という趣旨が似ている祝日もあることから、無理に5月1日に祝日を置くことに疑問の声も出始めました。
それと同時に、金融関係者からは、7連休によって金融市場が長期間開かれないことを問題視する声も出るようになり、日本でのメーデー祝日化の動きはますます鈍ってしまったのです。
現在、労使協定よりメーデーを会社の制定する休日としたり、年間休日数の調整をゴールデンウィークにあてて、メーデーや周辺日を休日として長期間の連休にするという工夫をしている企業も出てきています。
Sponsored Link
この記事へのコメントはありません。