おせち料理の田作り(ごまめ)の意味と由来!両者の語源は?
お正月が近づいてくると、おせち料理の食材がスーパーに並ぶようになりますね。
なかでもカルシウムが摂れる 田作りは甘くて人気の一品ですが、その料理名とイワシとの関係がよくわかりませんよね。
また、別名で「ごまめ」とも呼ばれていますが、これまた意味が難解です。
ぜひ語源を知って、知識を深めた上で美味しくいただきたいですね。
そこで、今回は田作り(ごまめ)の意味や由来とともに語源などをご紹介します!
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おせち料理の田作りの意味と由来!語源は?
田作りとは、 イワシの稚魚を素干しにしたものを乾煎りし、砂糖、醤油、みりんなどで甘辛く味付けをしたものです。
一の重に入れられていることが多い食材で、関東では「祝い肴三種」といわれ、黒豆、数の子、田作りが肩を並べることが多いです。
稚魚とはいえ、 尾頭付きで出てくる料理なので縁起がよいものとされてきました。
おせち料理においては、健康、子孫繁栄、豊作を願って入れられます。
イワシの稚魚をたくさん使う料理なので、 「子宝に恵まれる=子孫繁栄」という意味があります。
また、豊作を願う意味には、田作りと呼ばれるようになった由来も関係してきます。
昔はイワシが豊作だったので、田んぼの肥料として撒(ま)いていたことがあったそうです。
イワシを撒くことで田畑が作られていく様子を語源として「田作り」と呼ばれるようになりました。
そして、質の良い田畑を作ることが豊作に繋がるため、農作物の豊作を願う縁起物となり、おせち料理に欠かせないものとなっています。
おせち料理のごまめの意味と由来!語源は?
田作りは 「ごまめ」と呼ばれることもあります。
おせち料理に入っている時には、田作りと呼ぶことが多いですが、普段、惣菜店やスーパーでは「ごまめ」として販売されていることも多いですね。
「ごまめ」の語源には諸説ありますが、漢字で書くと「五万米」「五真米」と書き、イワシを肥料にした畑ではそれくらいたくさんの米が収穫できたという由来から来ています。
また、“まめ”という言葉には「健康」という意味が込められます。
これに丁寧語の“御”を付けて、呼ばれるようになったもといわれます。
今年一年をまめ(健康)に暮らせるようにという願いもそうですが、イワシの稚魚を一匹まるごと食べることで、ミネラルやカルシウムが補給できるので健康維持にももってこいの料理です。
「ごまめの歯ぎしり」ということわざの意味は?
「ごまめの歯ぎしり」ということわざがあり、政治家の間や新聞論評などで良く使われることがあります。
「力のないものが頑張ってもどうにもならない」というような意味で使用されます。
イワシは決して高級魚というわけではありませんし、稚魚となればまだまだか弱い存在です。
そのことが、「実力のないもの」にたとえられ、歯ぎしりという言葉とくっついて、ことわざになりました。
イワシの稚魚たちの無念も感じないわけではありませんので、粗末にすることなく一年の健康を願って美味しくいただきたいですね。
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