干し柿の栄養と効果・効能・カロリー!妊婦さんとの相性は?
干し柿が吊るされている風景。
農家の軒先でよく見かける、甘くてトロッとした口当たりは特に年配者に人気ですよね。
そのままではとても食べることのできない渋柿で作りますが、どうしてあんなに甘くなるのでしょうか。
また、秋冬の日差しに育まれた干し柿には、どんな栄養成分が含まれ、どんな健康維持効果や効能があるのでしょうか。
今回は、干し柿の栄養成分と効果・効能・カロリーについてご紹介します!
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干し柿の主な栄養成分は?
最も多く含まれているのは 炭水化物で、干されて水分が抜けている分、栄養も凝縮された食べ物になっています。
食物繊維も多く含まれており、その他にも、カリウム、マンガン、タンニンも豊富です。
柿といえばビタミンCですが、干し柿にした場合にはビタミンCはなくなり、代わりに β-カロチンと ビタミンAが増えます。
さらにカタラーゼという酵素も含まれています。
気になるカロリーは、100gあたり275kcalで、同じ量の生柿が60kcalなので、約4.58倍も高カロリーになっています。
干し柿の効果・効能は?
柿は元々栄養価が高いことで知られていますが、その柿を干すことによって、ビタミンC以外の栄養素が凝縮され、より一層 効果・効能が期待できるようになります。
β‐カロチンは体内でビタミンAに変化し、目や皮膚、粘膜を強くするため、風邪などの感染症の予防になり、疲労回復の効果も期待できます。
食物繊維は、腸内環境を整え便秘や肥満の解消になるだけでなく、大腸がん、高血圧、糖尿病などに効能を持つといわれています。
とはいえ、糖尿病の方は食べる量を制限した方が良いでしょう。
カリウムには利尿作用があり、血圧を下げる働きやむくみを解消する働きがあります。
また、カタラーゼやタンニンの働きで、二日酔いにも有効です。
カタラーゼがアルコールをアセトアルデヒドに分解し、タンニンがアセトアルデヒドと結合して体外への排出を促すのです。
尚、タンニンはポリフェノール化合物の一種ですが、干すことで可溶性から不溶性に変化しているため、強烈な渋味が消えています。
いずれにしても、タンニンは鉄分の吸収を阻害するため、貧血気味の人や、すでに貧血の治療で鉄剤を飲んでいるような人にはおすすめできません。
また、非常に高カロリーな食材といえますので、体に良いとはいえ、 1日1~2個以内にとどめておいた方が良いでしょう。
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干し柿と妊婦さんの相性は?
栄養価が高く身体に良さそうな干し柿ですが、 妊婦さんが進んで食べても良いものなのでしょうか。
実は昔から「妊婦は柿を食べてはいけない」といわれています。
その理由は、柿は身体を冷やす食べ物であること、タンニンが鉄分の吸収を阻害することにあります。
ただでさえ貧血気味になる妊娠中に、タンニンを摂取する機会をわざわざ増やすことはありませんね。
妊娠中の身体の冷えは下痢の原因になり体力を消耗しますし、折角摂取した他の栄養素も失ってしまいます。
また、タンニンは逆に便秘の原因になります。
妊娠中に体調を崩すのは避けたいですよね。
もちろん「一口たりとも食べてはいけない」ということではありません。
つわりで食欲がなく「干し柿なら甘さが心地よく食べられる」などの状態であれば、適度に食べる分には問題はさほどありません。
干し柿に限らずどんな食品でも、そればかりを食べ続ければ悪影響も出てきます。
せっかく身体に良い要素が多い干し柿です。
適度な量を美味しく味わうようにしたいですね。
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