水分の摂り過ぎは水中毒で死亡する?1日の許容摂取量は?
水分補給は欠かせませんよね。
暑い季節になると、健康維持のために
尿だけでなく汗としても体内から失われますので、喉も渇きやすくなり、水やお気に入りの健康茶などを飲むことも多くなります。
しかし、「水分をしっかり摂っていれば大丈夫!」というものではなく、やはり摂り過ぎには注意が必要です。
熱中症などを気にし過ぎて過剰摂取すると、体調不良を招くことにもなりかねません。
そこで今回は、水分の摂り過ぎによる弊害や1日の許容摂取量についてご紹介します。
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水分の摂り過ぎは危険!目安となる許容摂取量は?
よく、美容や健康、ダイエットのために 「2リットルくらい水分を摂取しましょう!」という話を耳にしませんか?
これは、1人当たりで考えると、1日に排尿や発汗によって失われる水分量が大体2リットルほどになるという理論からです。
ただし、私たちは水やお茶からだけでなく、ご飯や味噌汁、スープ、デザートなどの食事からも自然と水分を摂取しています。
したがって、無理に水を飲まなくても、通常の補給量を心掛けていれば2リットルほどは摂取していることになります。
大体、1日に1~1.5リットルくらいが、あえて水分として補給する「許容摂取量」となります。
昼間は2~3時間おきに200mlのお茶や水、時にはジュースなどをを飲んでいれば、1日で1リットルというのは最低限摂取できています。
もちろん、夏の特に暑い日が続いている時はもう少し多めに摂る必要がありますが、 補給過多で体調を崩しては意味がありません。
水分の摂り過ぎは水中毒に!死亡することも!
聞き慣れない言葉ですが、水分の摂り過ぎによって 「水中毒」という症状を引き起こす危険性があります。
体内の水分量が増えるのと同時に、血液中のナトリウム濃度が薄まってしまいます。
この状態を「低ナトリウム血症」といい、頭痛、吐き気、嘔吐などの症状が現れることになり、その他、痙攣などが起こることもあります。
また、脳浮腫などを経て、最悪の場合は 死亡するケースもあるほど、とても怖い状況に陥ることもあります。
通常、摂り過ぎた水分は腎臓で尿となって体外に排出されますが、あまりに量が多過ぎると腎臓の機能が追い付かなくなることがあります。
また、水中毒は、精神的な疾患とも関係が深いといわれています。
ストレス過多の状態の人が、水を飲むことで精神を安定させようとする多飲症や、統合失調症の治療薬による副作用によって喉が渇くというケースもあります。
また、女性の場合には 「水ダイエット」という、水ばかりをたくさん飲んでいる人もいます。
他にも、スポーツなどによって汗をかいた時に大量の水を摂取することで起こる「急性水中毒」というものもあります。
マラソン大会などでは、急性水中毒への注意もアナウンスされることがあるくらい身近な症状なのです。
夏の暑い時やスポーツをした時の水分補給は、同時に塩分を補給したり、スポーツドリンクやアルカリイオン飲料、経口補水液などと呼ばれるものを選ぶことも大切です。
水分の摂り過ぎで負担のかかる臓器は?
水分の摂り過ぎで、体内の臓器にも負担をかけてしまうこともあります。
やはり、最も注意したいのが腎臓です。
腎臓は血液をろ過し、老廃物や塩分などを体外に排出したり、血圧や体液、イオンバランスなどの調節を行っている臓器です。
急に大量の水分が体内に入ると、利尿作用が追い付かずに腎臓に負担をかけることになってしまいます。
その結果、腎機能に異常を来すケースもあり、血液やカルシウムなどを作り出すホルモンの分泌を止めてしまうこともあります。
また、腎臓の利尿スピードに見合わないほどの水分が摂取されると、リンパや血管を通じて体内に水分が溜まってしまい、 むくみや 手足の冷えなどを招くことも多いです。
また、神経系への影響も懸念されており、自律神経の乱れにつながるという見方もあります。
1日に3リットルも尿が出る場合は「多尿」とされ、毎日それが続くようであれば「糖尿病」や「尿崩症」などを発症している可能性が高いです。
特に、糖尿病はすい臓だけでなく、体中の至る所に負担をかけて様々な 合併症を引き起こしますので、気になる方は罹り付けの内科医に相談してみて下さいね。
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