銀杏の食べ過ぎによる症状・死亡例も!授乳に影響が出る?
イチョウの種子のことです。
銀杏はご存じの通り、
あんなに小さな粒ですが、タンパク質・脂質・鉄分・カリウム・カロチン・ビタミンB1・B2等、とても栄養が豊富な食材です。
しかし、実しやかに囁かれている噂に、「銀杏を食べ過ぎると死亡することもある」というものがあります。
中国や日本では、古くから薬(漢方薬等)としても利用されてきただけに、少しショックな話ですが、実際のところはどうなのでしょうか…。
そこで、そんな銀杏の食べ過ぎによる症状や1日の摂取量の目安などについてご紹介します。
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銀杏の食べ過ぎによる症状は?死亡することも?
銀杏による 健康維持効果は幅広いものがあります。
例えば、焼いたり煮たりして頂いたり、煎服することで「鎮咳作用」「去痰作用」の他、「滋養強壮」などにも有効とされています。
また、生食の場合は特に「去痰作用」「殺虫作用」があるともいわれています。
しかし、銀杏を食べ過ぎることにより危険な症状が現れることがあり、一歩間違えば死亡する例もあるというのです。
それは、 「4′―MPN(4′―メトキシピリドキシン)」という有毒成分によるものです。
この有毒成分が、アミノ酸の代謝に関わるビタミンB6の作用を阻害することが報告されています。
それにより、脳内の神経伝達物質である「GABA(ギャバ)」、いわゆる「γ―アミノ酪酸」の生成が抑制され、痙攣などの中毒症状を起こすと考えられています。
銀杏を食べ過ぎることで起こる代表的な症状として、1~12時間後に「頻脈」「ふらつき」「嘔吐」「痙攣」などを起こすことがあります。
特に、子供が大量に食べると、突然嘔吐や痙攣を繰り返し、意識障害を起こす例も珍しくないようです。
これらの中毒症状はほとんどが子供に現れるとされており、死亡する例も報告されているので注意が必要です。
また、中毒を起こした人全員というわけではありませんが、頻繁に 鼻血が出る人もいるとされているため、大人でも注意しておいた方が得策です。
銀杏の食べ過ぎは授乳に影響する?
銀杏は、昔から栄養豊富な食材として活用されており、特に妊婦さんにとっては 母乳を出やすくするといわれてきました。
しかし、授乳を通じて、赤ちゃんの体内にメトキシピリドキシンが吸収される恐れがありますので、授乳中の方は控えたほうが良いでしょう。
赤ちゃんはまだ抵抗力が弱いため、最悪の事態も想定しておく必要があるかと思われます。
銀杏の摂取量の目安は1日何個まで?
大人の摂取量の目安は、 1日に10個までなら大きな問題ではないようです。
しかし、体質等もありますし当然個人差もありますので、なるべく控え目にしておきましょう。
逆に、中毒症状を起こす恐れのある1日の摂取量の目安は、「小児で7粒以上」「大人で40粒以上」といわれています。
特に子供の場合は、 肝臓の解毒機能がまだ発達していませんので過剰摂取は危険です。
食べ過ぎによる中毒症状の多くが子供であることを考えると、「5歳以下の子供には与えないようにすべき」といえそうです。
体質にもよりますが、少量でも発症する危険性も否定できないため、小学校に入るまでの頃は、銀杏はおすすめできない食材です。
もし食べ過ぎて症状が現れたら?
とにかく、すぐに医療機関を受診して、銀杏を食べたことを医師に伝えて下さい。
食べた数や症状が現れるまでに要した時間等を詳しく伝えましょう。
また、やってはいけないことにの1つに 「無理に吐かせたりしないようにする」などがあります。
万が一、痙攣などが見られたら、ためらわず救急車を呼んで下さい。
はっきり中毒症状とわかれば、その症状に合った薬物治療が行われ、それ以上の悪化は防げるはずです。
とりあえず入院は必要かもしれませんが、激しい症状がなければすぐに退院となるでしょう。
どんなに健康に良い食材でも、食べ過ぎると健康を害すことは否定できませんし、僅かでも 毒性があるものは子供には与えないようにしたいですね。
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