お盆のお供え物にする砂糖菓子の名前や形の由来!下げたら食べる?
お供え物の支度をしなくてはなりませんね。
お盆が近づいてくると、スーパーなどでも、ピンクや黄色の鮮やかなお供えの砂糖菓子を目にすることが増えます。
この砂糖菓子、端っこをちょっとかじってみても、とても美味しいという類の物ではありません。
しかし、よくお供えされているので、色や形などに 仏教に関する由来があるのでしょうか?
そこで、今回はお盆のお供え物する砂糖菓子のことについて詳しくご紹介します!
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お盆のお供え物にする砂糖菓子の名前は?
お盆時期になると目にする、ピンクや黄色で蓮などの花をかたどった 砂糖菓子。
これは、「落雁」と呼ばれるものです。
お米から抽出したでんぷんと砂糖や水あめなどを合わせてから、色を付けて形を作り乾燥させたものです。
味としては、砂糖の塊のような感じで、食感もジャリジャリしています。
砂糖菓子といえど、決してグルメなお菓子ではありません。
中国から伝わった 「軟落甘(なんらくがん)」というお菓子が元になってできたそうです。
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お盆のお供え物にする落雁の由来は?
なぜ、落雁のような砂糖菓子がお供えされるようになったのかは、 「目連尊者の施餓鬼」という供養方法に由来しています。
お釈迦様の弟子である目連(尊者)のお母さんは、亡くなった後に餓鬼道に堕ちてしまいます。
餓鬼道というのは、生前に贅沢をしたり、強欲な心を持っていた人たちが堕ちる場所でしたが、それは目連に食べさせ、しっかり育てるためだったのです。
苦しむ母を見た目連が、何とか餓鬼道から自分の母親を救いたいとお釈迦様に教えを請い、自分の母親だけでなく、修行僧や恵まれない人に美味しい食べ物を施します。
この行為が認められ、目連はお母さんを餓鬼道から救出することができました。
この供養方法が施餓鬼と呼ばれ、この時お供えするのは 「百味飲食(ひゃくみのおんじき)」といって特に甘いものが良かったということで、砂糖菓子の落雁や果物がお供えされるようになったそうです。
お盆のお供え物にする落雁の形は?
落雁にもいろいろな形がありますが、もっともポピュラーなのは 蓮の花をかたどったものです。
蓮の花は、極楽浄土を象徴する花であり、最上とされるためお供え物に使用されます。
また、 桃などの果物をかたどったものもよくあります。
昔、砂糖が高級品だったときには落雁の代わりに果物がお供えされていました。
その名残で、果物を模した落雁というのもお供えに使用されます。
今でも果物はお供え物として使われますが、落雁は日持ちなどの面からもお供え物に向いているということでしょう。
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お供えした後は食べる?捨てる?
スーパーで売られているお供え用に作られた落雁は、 お茶菓子用のものとは違い、あまり美味しいものではありません。
お供えから下げた後は、捨ててしまうということもよくありますが、本来、お供え物は仏様のお下がりとしてありがたくいただくものです。
お供え用であっても、後で食べることを考えると、和菓子店などで作られた 上質な砂糖菓子を選ぶといいですね。
また、落雁は砂糖や水飴が原料となっていますので、細かく砕いたりおろし金でおろしたりしてお菓子作りなどに使用、リメイクして食べることもできます。
お供え物を簡単に捨ててしまうのはあまり良いことではないので、上手に消費できる方法を考えてみましょう。
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