咳喘息と気管支喘息(喘息)の違い!咳の質や治療法の相違点!
長引く咳を経験されている方、いらっしゃいませんか?
「コンコン」と「風邪かな?」と思って軽く考えると意外な落とし穴があるのです。
咳が長引くと、場合によっては「咳喘息」という状態に陥ることもあります。
そして、それを放置することで「気管支喘息」に移行する人もいます。
両者の違いがよくわからないという人も多いかもしれませんが、気管支喘息に移行すると厄介なので、何としても移行しないように食い止めたいところです。
そこで、今回は咳喘息と気管支喘息の違いについてご紹介します。
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咳喘息と気管支喘息の違いとは?
「風邪は治ったはずなのに、咳が止まらない…。」
もし、このような状態が数週間続いたら、咳喘息の疑いがあります。
咳喘息は慢性的に咳が続く気管支の病気で、一般的な喘息と同様に気道が狭くなり、いろいろな刺激に対して過敏になって炎症や 咳の発作が起こります。
その刺激には、室内外の温度差、喫煙者から受けるタバコの副流煙、運動、飲酒、ストレス、ホコリやダニなどのいわゆるハウスダストがあり、気管支喘息と大きな違いはありません。
また、咳喘息はアレルギーのある人に多いともいわれており、患者数は年々増加しています。
風邪に併発して起こることが多く、風邪をひいた後2~3週間以上咳が続くことがあれば、この病気の可能性があります。
一方、気管支喘息とは一般的には「喘息」と呼ばれるもので、アトピー性の小児喘息が多いイメージですが、非アトピー性の大人の喘息も増えています。
咳喘息との違いは 咳の質や痰にも見られますが、特に大人の気管支喘息は ストレスになどによっても発症するといわれており、風邪の後の長引く咳にも要注意です。
アトピー性の気管支喘息は、気道の慢性的な炎症が主な原因で、気温や気圧が変化しやすい明け方に発作を起こすことが多く、仕事中などに発作が出ないよう薬を使って自己管理する必要も出てきます。
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咳喘息と気管支喘息の咳の質の違いはあるの?
咳喘息は、1ヶ月以上も 空咳(からぜき)が続きます。
ひどい場合は、咳が一年続くこともあります。
しかし、気管支喘息に見られるゼイゼイ、ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)や、呼吸困難などが現れない点は大きな違いになります。
また、発熱や痰(たん)などの症状もほとんど見られません。
のどにイガイガ感を伴うこともあり、長話をした際、のどが渇いたり枯れたりもします。
咳の発作が激しい場合は、胸の痛みや嘔吐などが見られることもあります。
一方、気管支喘息は、気管が狭くなるので肺の中に入ってくる酸素量も少なくなり、当然呼吸が苦しくなります。
そのため、狭くなった気管支を空気が通るたびに、ゼイゼイ、ヒューヒューという音が聞こえます。
この時、背中に耳を当てるとゼイゼイした音がわかります。
また、痰がたくさん分泌され、それが呼吸困難の原因にもなります。
はじめは、肩で息をするように見え、その後、次第に胸がペコペコしてきます。
このように、咳の質が全く違います。
気管支喘息の発作が一度起こると、気管支から大量の分泌物(痰)が分泌されるため、呼吸困難で 意識障害が起こることも珍しくありません。
チアノーゼといって、血液中の酸素が欠乏することで、手足や唇の色が変色して冷たくなる現象も現れます。
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咳喘息から気管支喘息に移行させない治療法は?
咳喘息は、気管支喘息の 前段階ともいわれており、放置すると本格的な喘息に移行してしまうことがあるので、そうなる前に正しい治療をすることが大切です。
咳喘息の治療は、基本的には喘息の治療と同じで、気管支の炎症を抑えるために薬物治療が行われます。
主に使用される薬物は、 吸入ステロイド薬と 気管支拡張薬です。
吸入ステロイドは喘息の基本的な薬で、気道の炎症を抑えて過敏になっている気道を正常な状態に少しずつ戻していく働きがあります。
また、咳喘息は気管支が狭くなって咳が出るので、気管支を広げるために気管支拡張薬を使います。
咳を止めることはできませんが、咳を軽減する効果が期待できます。
本格的な気管支喘息(喘息)になれば完全な治癒が難しくなり、医師との連携の上、薬物での自己管理が非常に重要になってきますので、できればその前に治してしまいたいところです。
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