寒の戻りの意味と時期!起こる原因は?時候の挨拶での使い方も!
春になり暖かさが感じられる頃になると、心がホッとするという方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、時折、 冬のような寒さが感じられることがあり、服装に悩むことがありますね。
この寒さを、「寒の戻り」といいます。
テレビやラジオの天気予報などでよく聞かれる言葉ですが、この意味や原因については、意外と知られていないようです。
そこで、今回は寒の戻りの意味や時期、原因についてご紹介します。
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寒の戻りの意味と時期は?
寒の戻りとは、やっと暖かくなった 晩春の頃に、一時的に寒くなる現象を意味します。
では、晩春の時期はいつかということですが、スーパー大辞林では、「春の終わりの頃。暮春。陰暦三月の異名。」となっています。
この陰暦は旧暦ともいわれていますが、ここでいう旧暦の三月は、新暦に置き換えると大体 4月5日頃~5月5日頃となっています。
旧暦は、明治5年に改暦されて、翌年から世界共通の暦である新暦が使われるようになりしたが、その時に暦日が1ヶ月早められました。
そのため、約1ヶ月程度のズレが生じました。
ですから、本来時期的には、4月5日頃~5月5日頃に使う言葉ということになるでしょう。
「立春以降に使用する」と説明している辞書などが多いため、早春の時期に使うこともありますが、基本的には「すっかり暖かくなってから」というのが本来の意味です。
ただし、現在では一般的に 3月~4月の頃に使われる事が多く、時代とともに少しずつ変化が出てきているようです。
寒の戻りが起こる原因とは?
寒の戻りは、長引くような寒さではなく、 一時的に寒さが戻ってきた時によくテレビやラジオの天気予報などで使われたりしています。
その発生原因ですが、2つの気象条件により起こるといわれています。
1つ目は 「移動性高気圧」によるものです。
日本列島がこの高気圧に覆われると、日中は暖かいのに朝と晩は地面熱が上空へと逃げてしまう”放射冷却”が起こりとても寒くなります。
2つ目は 「西高東低型」の気圧配置です。
これは、ご存じのように冬型の気圧配置です。
低気圧が通過した際に一時的に起こり、北よりの風が強く吹き、寒さが厳しくなります。
このような気象条件により、寒気が入ってくるために「寒さが戻る」のです。
寒の戻りの使い方・時候の挨拶では?
手紙などを書くときに、 時候の挨拶などに「寒の戻り」を使うことがありますので、その使い方をご紹介します。
春になって気温の上がる時期に突然やってくる寒さのことを考えると・・・
例えば、「拝啓」などの頭語の後に
・寒の戻りが厳しい今日この頃ですが、お元気でいらっしゃいますか。
・寒の戻りの折り、体調を崩されたりしていませんでしょうか。
など、相手の「息災」を訪ねるこのような文から始めます。
もちろん、結びの一文に使用して締めるのもよいですね。
似たような言葉に、 「余寒」や 「花冷え」というのがあります。
余寒は立春以降の寒さのことで、花冷えは桜の花の咲く頃の寒さを示します。
このように、日本には様々な季節感のある言葉がたくさんありますね。
上手く使い分けして挨拶ができると、イメージアップ間違いなしでしょう。
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